2026-08-16note

Roadtrip in Australia

7月に18日間のオーストラリアの旅へ行ってきた。

旅のメインの目的はメルボルンからブリスベンまでのロードトリップ。

キャンパーバンを借りて、東海岸沿いを10日間で約2800km移動した。

18日間の旅で、毎日ランニングへ行きトータル150kmを走った。

オーストラリアの美しい自然と人々、そしてロードトリップでの生活の記録を残していきたい。

旅はオーストラリアの南東部にあるメルボルンから始まった。日本と季節が逆でとても冷えていた。

ロードトリップの開始まで2日時間があったので、友人のおすすめの場所を訪れたり、紹介してもらった人と一緒に走ったりと街を散策した。

初対面であったが、ランニングに対しての想いや彼の優しい心に触れてからは親しくなるまで時間はかからなかった。ランニングの名所へ行き、美味しいコーヒーを共にした。旅のプランを全く立てていなかった僕たちにおすすめをしてくれたり。近い将来、ランニングで何か一緒にすることを約束して別れた。メルボルンでのわずかな時間をピースな物にしてくれた彼には感謝の気持ちで一杯だ。

ロードトリップスタートの前夜、計画を立てることが苦手な僕たちは、彼のおすすめやマップを見てざっくりとコースを決めた。10日間のうち、最初の4日でシドニーまで行き、残りでブリスベンへと。その途中にある雰囲気の良さそうな街にマップでピンを付けて後は、成り行きに任せることにした。

ただ、オーストラリアでの車中泊は許可された場所でしかできないので、2日目までの場所は決めておいた。

7月4日、ついにロードトリップの旅が始まった。キャンパーバンはハイエースが少し拡張されたもので、車内にベッド、キッチン、冷蔵庫があり問題なく生活できるスペックであった。

初日はメルボルンから350km程離れている、レイクタイヤーズビーチという海岸沿いの小さな街へ移動した。

メルボルンの街中を抜けると都会の姿は一気になくなり、辺りは自然に囲まれている景色になった。見渡す限りの大草原と放牧された牛。想像していたオーストラリアそのものだった。大草原を抜けると今度は海が待っていた。

長距離の移動や買い出しなどもあり、目的地に到着した時には辺りは真っ暗になっていた。

街のパブが無料で提供している、キャラバンパークがありそこに車をとめた。外の気温は低く、パークにある熱々のシャワーで冷えた体を温めた。旅の疲れもあったので、ビールで乾杯し、スーパーで買ったローストチキンをパンに挟んでさっと食べた。そして、座席を折りたたんでマットレスを引いて体を休めた。

車の狭さや外気の冷たさもあり、途中目を覚ますことはあったが、ちゃんと寝ることはできた。

外の明るさと鳥の鳴き声で2日目の朝を迎えた。冷えた体を白湯とシャワーで温めて、ランニングへ向かった。パークのすぐ先に海があり、波の音しか聞こえない静かな場所だった。運転で固まった体をほぐしつつ、美しい自然と共にランニングを5kmほど楽しんだ。

走ったことで空腹を感じたので、車に戻ってパンにアーモンドバターを塗ってお腹を満たした。このアーモンドバターが本当に美味しくて旅中ずっと食べることになった。

準備を済ませて次の目的地であるメリンブラへ向かった。運転に慣れてきたこともあり、270kmの移動はあっと言う間で夕方前に目的地へ到着した。

予約していたキャラバンパークに到着すると、何匹もの野生のカンガルー達が迎えてくれた。有料のパークだったので、キャンピングカーを何十台もとめられる広さの野原が広がっており、あたり一面にカンガルーがいた。

設備としてある広いキッチンスペースで、オージービーフや現地の食材を日本の調味料で味付けして夜ご飯を食べた。目的地に到着して、ビールとアップルサイダーで乾杯するあの瞬間は本当に良いものだ。

翌朝もシャワーで体を温め、メリンブラの街を走り、アーモンドバターブレッドを食べてキャラバンパークを出た。3日目にして旅のルーティンが出来上がった。熱々のシャワー、ランニング、アーモンドバターブレッド、ビールがないと生活できない体になっていた。

この日は海岸沿いを少し離れ、内陸側に300km進んだ。オーストラリアの首都であるキャンベラでコーヒーブレイクをして、目的地のガンニングという小さな街に到着した。そこはオーストラリア人でも知らないくらい何もない街だった。無料で駐車でき、シャワーがある公園があったのでそこに滞在することを決めた。

車内のキッチンで料理をして、いつものように過ごし、翌朝はランニングへ出かけた。小さな街を散策し、近くにあったラグビーグラウンドで閾値走をしてみた。6月の不調から徐々に立ち直り始めており、オーストラリアへ来てからはイージーランがメインだったので刺激を入れたくなった。久しぶりの刺激で息が上がったが、以前の走りに戻ってきた感覚や、寒さの中体温を上げられたりで心地よさを感じた。

旅がスタートして4日目にシドニーに到着した。予定通り進んでいることにホッとした同時に旅の疲れがどっと襲ってきた。楽しみながら旅をしてるとは言え、普段と違う環境での中、毎日車で移動し、体をしっかり動かしていれば疲労が溜まるのも当たり前だろう。シドニーの街を見に行きたかったが、その気力はなくゆっくりすることにした。

5日目の朝、旅が半分終わりかけていることに驚きながら、後半の予定を話しあった。

ポートマッコリーとバイロンベイという場所に泊まることを決めて、他に良いところがあれば寄る感じで余白を持たせた。バイロンは去年も訪れており、好きな場所だったので2日以上はステイしたかった。

シドニーからポートマッコリーまでは400kmと離れていたので、朝は走らずに移動を開始した。旅の疲れや運転に集中したりで、静かな車内が続くことが多かったが、4時間ほど進むと美しい港町が見えてきた。

ヤシの木と穏やかな海が広がっており、ハワイと似た雰囲気を感じた。食材とお酒を調達して、ポートマッコリーの海沿いにある大きなキャラバンパークに車をとめた。

パークは100台くらいはとめられる広さで、コテージやプールまでついており今まで1番豪華な場所だった。

その日は朝走れなかったので、到着後すぐに車の中を整理してからランニングへ向かった。目の前には海が広がっており、隣にはスケートパークや子供達が遊ぶ公園があり、とてもピースフルな空間だった。

7km走り終えた時にはもう一泊することを決めていた。その時の直感を信じて旅をしていくのが好きだ。

その後はパークにある大きなキッチンでビールを飲みながら夜ご飯を作ってゆっくりした時間を過ごした。

延泊が決まったことで時間に余裕があったので、翌朝は14kmと長めに走った。コーヒーを一杯飲んで車に戻り洗濯をしたりシューズを洗ったり汚れを落とした。その後は前夜の残りを軽く食べて、ビーチでヨガや本を読んでゆっくりした時間を過ごした。

これまで日中は移動がメインだったので、こうしてゆっくりできることが貴重だった。旅先で色々な場所に行くのも良いけど、気に入った場所でいつもと同じように過ごす楽しさをここで味わった。

その日は歩いてスーパーへ行き食材とワインを買って、いつも通り夕飯を食べた。

7日目の朝、ランニングをしてポートマッコリーに別れを告げてバイロンベイへと向かった。400km弱移動すると、見覚えのある景色が見えてきた。昨年のゴールドコーストマラソン後にバイロンへ遊びに行った時に訪れた場所だ。

今回のロードトリップで最も行きたかった場所であり、終着地点のブリスベンまでもあと150km程と近く、ゴールしたような気持ちで心が高鳴った。

車の返却まであと3日あったので、バイロンに3泊することを決めて、中心地から1km程離れているキャラバンパークに車をとめた。

サンセットを見に海へ向かって15分ほど歩いた。そこには昨年眺めた美しい景色が広がっていた。どこまでも続く海の水平線に真っ赤な太陽が落ちていく光景は忘れられない。景色に浸りながら近くの賑やかなパブへ行き、ビールを一杯飲んでパークに戻った。

8日目は朝から軽く走り、隣町のファマーズマーケットやカフェに行き街を散策した。午後は夕方からバイロンヨガセンターという所でフリーヨガクラスを受ける予定があり、それまで時間があったのでビーチで昼寝をしたり波の音を聞いたり、何もしない時間を楽しんだ。

バイロンヨガセンターは自然に囲まれたピースフルな場所にあり、そこにいるだけでも心が癒される空間だった。そこでの一時間のヨガを通して、長時間の運転で固まっていた背中、走りで疲れていた足をリラックスさせることができた。旅という早い時間の流れの中で、呼吸や身体に意識をゆっくりと向ける時間は、いつもの自分に戻してくれるようでとても心地良かった。

その後は昨晩訪れたパブにてビールで乾杯し、みんなから勧めてもらっていたオーストラリア名物のチキンパーマを食べた。チキンカツの上にトマトソースとチーズが大量にかかっている一品で、ロードトリップを始めてからシンプルな自炊料理しか食べていなかった僕たちは、一口食べただけで感動に包まれた。勧めてくれて心からありがとう。

9日目も朝から走り、バイロンの街でゆっくりと時間を過ごした。昨年来た時に気に入った雑貨屋でお香とアーユルヴェーダの本を買ったり、料理をしたり、ビーチでのんびりした。普段の湘南の生活となんら変わりない。夜はまた同じパブを訪れ、フィッシュアンドチップスを食べて最終夜を締め括った。

ついに車を返却する最終日が訪れた。お世話になったバイロンに別れを告げ、車の返却地であるブリスベンへ向かった。

本当に楽しかったロードトリップはついに終わりを迎えた。10日間で2800km近く移動した。

ロードトリップが終わってからはあっという間で、友人が住むサンシャインコーストやブリスベンで楽しい時間を過ごし、帰国日を迎えた。

今振り返ると今までで1番の旅だったかもしれない。ロードトリップで初めての街を訪れて、いつもと同じように走って、食事をして、ゆっくりして。派手なことは何もしていない。

初めての環境だからこそ、同じことでも一つ一つを初心で取り組め、楽しさを感じられるし、新しい気付きがあったりする。そうやって一瞬一瞬を積み重ね、今回の旅はmasterpieceになったのだと思う。

この旅は終わらない。この気付きは日本にいても毎日の生活を穏やかにしてくれる種となる。

この旅は僕たちの一日一日に生き続ける。